【亜州ビジネス編集部】国際原子力機関（IAEA）が4日、東京電力福島第1原子力発電所の放射性物質トリチウムを含む処理水の海洋放出計画について、「国際的な安全基準に整合的」であると結論付けた報告書を公表したことに対し、中国外交部の汪文斌・副報道局長は5日、「中国政府は海洋環境の観測と、輸入水産品の検査を強化する」と述べた。香港メディアの東網などが伝えた。

　汪副報道局長は「IAEAの報告書は、日本の処理水放出の後ろ盾にも許可証にもならない」と指摘。「日本の放出計画の正当性、合法性、安全性を証明できない」などと述べた。

　中国国家原子力機構の事務局長も5日、IAEAの報告書に対し「全ての専門家の意見を反映しておらず、結論は一方的」とコメント。「IAEAが性急に報告書を発表したことに遺憾の意を表する」と述べた。


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