ニュース 2022/11/24 12:45
アップルの中国以外への生産移転、「実現に10年」 
産業・企業
同工場は「iPhone14」の80%、「iPhone14 Pro」の大部分を生産している。生産への影響が長引く場合、iPhone生産をほぼ中国に集中させていることの弊害がよりクローズアップされそうだ。
長期にわたるアップルウォッチャーで、ニューヨークのベンチャーキャピタル、ループ・ベンチャーズの共同創業者であるイウジン・ミュンスター氏は11月上旬、「脱中国」の動きについてリポートを発表。アップルは転換期に入っており、中国依存を低減すべくサプライヤーの中国以外への分散を推進しているものの、実現には10年かかるとの見方を示した。
アップルに部品や素材を供給する中国のサプライヤーは近年増加しているようにみえるが、同氏によると比率は低下している。
アップルの世界全体のサプライヤーは2020年の572社から翌21年には722社に増加。中国企業も同期間に225社から256社に増加したものの、全体に占める比率は39%から35%に減少した。同じ時期に米国企業は49社から83社に増加。台湾企業も36社から69社に拡大した。また、21年も新たにアップルのサプライヤーとなった企業150社では、中国以外の企業が8割を占め、特に米国、台湾、シンガポールの企業が多かった。
アップル製品の中国以外の地域への生産移転に関し、ネックは部品や素材の供給だ。アップル製品の組み立てを担う台湾の受託生産企業が、中国以外の地域に生産ラインを設置するのは比較的容易だろう。ただ、金属筐体(きょうたい)やプリント基板(PCB)など重要部品の生産工場を中国以外に設けるのには時間とコストがかかる。中国以外の地域での生産は、サプライチェーンが成立してこそ成り立つため、生産移転は今後進むものの一定の歳月を要する見通しだ。
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