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  ニュース     2022/09/06 18:00

中国IT企業がロボタク参入、2030年市場は2600億ドル規模も 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】多数の中国IT企業が自動運転タクシー(ロボットタクシー)関連事業に相次ぎ進出した。これらのサービス企業は足元で10社を超えている。百度(バイドゥ:BIDU/NASDAQ、9888/HK)、深セン裹動智駕科技(AutoX)、小馬智行科技(pony.ai)、広州文遠知行科技(WeRide Technology)、上海汽車集団(SAIC:600104/SH)などが商業化路線を推進中。重慶市永川区と武漢経済技術開発区では今年8月初旬、運転補助者を必要としない完全無人タクシーサービス事業の商業試験サービスが中国で初めて容認された。米アリゾナ州フェニックス、カリフォルニア州に続く世界第2陣のロボタクサービス始動地となる。工人日報が6日付で伝えた。
 永川区政府はまず商業試験サービス専用アンバープレート5枚を発行。百度集団(BIDU/NASDAQ、バイドゥ:9888/HK)傘下のロボタクシーサービス事業「蘿蔔快ホウ(Apollo Go)」に交付した。蘿蔔快ホウは重慶市永川区と武漢市で完全自動運転のロボタクシーサービスを投入する。永川区では、公道54キロメートル、総延長222.16キロメートルがサービス区間に指定された。
 両地のロボタク運賃は、初乗り16.0人民元、1キロメートルごとに加算2.8人民元に定められている。いまのところ一般タクシー、インターネット予約配車サービスよりも高額だ。
 このほか上海市、北京市、広州市なども自動運転タクシーの試行利用を認めている。滴滴は上海市の自動車展覧センター付近、オフィスエリア、地下鉄駅、ホテルで試験的な運行に乗り出した。AutoXは高徳地図(Auto Navi、高徳軟件有限公司)と連携し、上海市内で自動運転タクシーサービスを試行している。
 IT企業が自動運転タクシー事業に進出する背景には、膨大な潜在需要がある。マッキンゼー・アンド・カンパニーによると、中国は世界最大の自動運転車マーケットに成長する見通し。2030年の中国市場規模は、自動運転車製品で2300億米ドル(約32兆4300億円)、自動運転外出サービスで2600億米ドルにそれぞれ膨らむとみられるという。


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