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  ニュース     2020/05/21 18:59

中国:国家プロジェクト「西部大開発」、9割超が貧困脱却 無料記事

 中国の東部沿海部と西部内陸部との地域格差を解消し、西部地域の経済発展を促進する国家プロジェクト「西部大開発」の実施から20年が経過し、地方GDP成長率の加速や貧困解消などの成果が顕在化している。国家発展改革委員会の発表によれば、西部12省・自治区・市のGDPは1999年の1兆5000億人民元(約22兆7726億円)から2019年の20兆5000億人民元(約310兆8354億円)に拡大した。全国GDPに占める割合は20.7%となり、過去20年で3.6ポイント上昇。これら地域のGDP平均成長率は10.9%となり、全国平均を上回った。西部の貧困脱却も進展。2012年〜19年にかけて、西部農村部の貧困者数は5086万人→323万人に縮小。貧困発生率は17.5%→1.1%に低下している。19年末までに、西部地域の貧困県において、9割以上が貧困脱却を実現した。
 インフラ整備も加速。交通ネットワークは細分化され、西部の鉄道営業距離は19年末までに5万6000キロメートルに達した。うち高速鉄道が9630キロメートルで、西部主要都市の7割以上を結んでいる。「西気東輸」「西電東送」などの大型エネルギープロジェクトも続々と完工。無電化地域の問題を解決している。また、現代産業システムが基本的に形成された。国家重点エネルギー基地、資源加工基地、設備製造基地、戦略的新興産業基地が建設されている。草原や湿地などの重要な生態系が効果的に保護・修復され、生態環境が改善された。19年末までに、西部地域では1億3700万ムーの森林が草地に戻り、森林被覆率はさらに向上した。
 西部住民の生活水準も改善している。西部住民の1人当たり可処分所得は都市部住民が3万5000人民元(約53万円)、農村住民が1万3000人民元(約20万円)となり、1999年と比較して、それぞれ6.5倍、7.8倍に膨らんだ。西部に九年制義務教育を普及させる「両基」攻勢計画(2004〜07年)も当初予定通りに終了。若者と成人の非識字を根絶した。また、都市部と農村部をカバーする社会保障制度が基本的に整備されている。
 一方、中国共産党中央委員会と国務院は17日、「新時代における西部大開発の発展促進に向けた新たなパターン形成に関する指導意見」を発表。西部地域について、2020年に生態環境、ビジネス環境、開放環境、イノベーション環境を大幅に改善する方針を示した。全面的な小康社会(いくらかゆとりのある社会)を実現し、35年までに基本的な公共サービス、インフラアクセス、人々の生活水準において東部地域とほぼ同水準となるよう改めて目標を定めた。


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