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  ニュース     2020/03/25 19:04

中国3大通信キャリアの5G投資、20年は総額3兆円 無料記事

 中国3大通信キャリアの2019年12月期(本決算)が出揃う中、中国電信(チャイナ・テレコム:728/HK)、中国聯通(チャイナ・ユニコム:762/HK)、中国移動(チャイナ・モバイル:941/HK)の3社による2020年5G関連投資総額が1803億人民元(約3兆円)に上ることが分かった。経済観察網が24日付で報じた。
 うち中国電信の20年設備投資額は850億人民元で、そのうち5Gネットワーク向けが453億人民元と全体の53.3%を占める。中国聯通と中国移動の5G関連投資はそれぞれ350億人民元、1000億人民元に設定された。
 5Gインフラは従来の公共インフラと異なり、イノベーションと産業の新ラウンドという特徴を持つ。投資主体は通信キャリアで、5G産業チェーンは主にネットワークアーキテクチャ(ネットワーク設計、アクセス機器、スイッチング機器、光ファイバーケーブルなど)、基地局システム(基地局チップ、サポート、RFモジュール、アンテナなど)、端末機器(各種チップ、ディスプレイなどの電子アクセサリ、オペレーティングシステムなど)、川下アプリケーション(インテリジェント交通、インテリジェント医療、インテリジェント教育など)に分けられる。
 中国電子情報産業発展研究院の分析によれば、初期段階の5G開発に関する事業者の直接投資は、5Gネットワークアーキテクチャと基地局の建設に向けられている。5G基地局の建設が徐々に進展すれば、多機種端末AI(人工知能)、バーチャル・リアリティ(仮想現実)、高精細映像などの産業用アプリケーションの市場規模が急拡大するとみられる。
 同院は2025年にも、中国国内で5Gネットワークが基本的にカバーされると予想。そのためには全国に5G基地局500万〜550万カ所が必要と分析している。基地局あたり平均開発コストは50万人民元。また中国の5G普及率について、世界携帯電話キャリアが参加する通信事業者協会のGSMアソシエーションは、2025年に5割近くまで上昇し、人口8億人超の5G接続が可能になるとしている。


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