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  ニュース     2019/12/12 19:30

中国:CIS品薄のソニー、TSMC生産能力を活用へ 無料記事

 高精細イメージセンサCISの需給ひっ迫感が強まるなか、業界最大手のソニー(6758/東証)が外部生産能力の活用を初めて決断したようだ。市場関係者の話によれば、まずICファウンドリ(受託生産)世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC:2330/TW)に発注。TSMCは台湾南部に位置する南部科学工業園区の南科第14a工場「Fab 14a」で量産に乗り出す予定だ。線幅40ナノメートル(nm)プロセスを採用する。科技新報が12日付で伝えた。
 ライバルの韓国サムスン電子を引き離すために、思い切った増産に踏み切る。すでにTSMCは新たな生産設備を導入した。2020年8月の試験生産開始。当初月産能力2万枚で21年第1四半期からの大量納品を目指す。すでにTSMCは、IC設計を手がける中国・北京豪威科技のイメージセンサ生産を受託してきた。豊富な生産経験を積み上げている。
 ソニー自身も増産を進める計画。向こう3年内に総額6000億円近くをイメージセンサの増産投資に充てる意向だ。1000億円で新工場を建てる構想もある。
 業界中堅の台湾・聯華電子(UMC:2303/TW)、台湾・力積電(PSMC)もメリットを受ける。聯華電子は富士通セミコンダクターの生産能力を活用し、ソニーのイメージセンサ生産チェーンに組み込まれる見通しだ。このほか力晶傘下の台湾力積電(PSMC)は、CMOSイメージセンサ大手の米オムニビジョン・テクノロジーズ(OVTI/NASDAQ)から大口受注。月産能力1万台あまりで受託生産している。
 スマートフォン(スマホ)カメラのハイエンド化が追い風。小米集団(Xiaomi:1810/HK)は11月5日、カメラ5個を搭載した新モデル「CC9 Pro」を発売した。分解度は業界最高の1億857万6768画素(12032×9024ピクセル)を確保したにもかかわらず、希望小売値を2799人民元(約4万3200円)にまで抑えている。スマホ業界では今後、ローエンド機種、ミドルエンド機種にも高い画素数を備えたイメージセンサが採用される見込みだ。さらに自動車向け、人工知能(AI)関連向けなどにも、CISの世界需要は一段と高まるとみられている。
 UMCは今年10月1日、三重県の富士通セミコンダクターの残余権益を正式買収。合弁運営していた12インチ工場の全生産能力を手中に収めている。ICファウンドリ事業の世界シェア10%を回復し、ランキングも世界2位に返り咲く見通し。首位に君臨するTSMCとの差を縮めたい考えだ。


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