【亜州ビジネス編集部】乗用車製品の5G通信機能の搭載率が拡大している。高工産業研究院（GGII）傘下の高工智能汽研究院によると、今年1～10月の中国新乗用車販売マーケットでは、コネクテッド通信機能標準搭載モデルの納車台数が前年同期比23.69％増の全国1301万2400台に達した。市場全体の77.78％を占める。うち5G通信対応は245.61％増の131万9900台に達した。新乗用車販売に占める比率は7.89％に上昇している。証券日報が26日付で伝えた。

　5G技術の適用は、より迅速、かつ安定したネットワーク接続を自動車製品にもたらす。中国当局は5G建設コストと消費電力を削減し、5Gの普及と適用を加速する計画だ。自動運転、車載ネットワークなど先進技術の急ピッチな普及を促すだろう。

　国家工業情報化部は今年10月、「5G軽量化（RedCap）技術の進化とアプリケーションイノベーションの推進に関する通知」を公布した。5G RedCapチップ、モジュール、端末などのコスト低減を継続する。車載ネットワークなどの分野でより豊富なアプリケーションシナリオを実現し、適用規模を一段と拡大するよう求めた。

　5G RedCapは“軽量な5G”と定義されている。低消費電力の小型IoT機器を5G接続するための拡張機能だ。端末の帯域幅や受信アンテナ数などを一定程度削減することで、端末のコストと消費電力を大幅低減する狙い。5Gの普及と適用を促進すると期待されている。

　2024年の中国乗用車市場に関し、GGIIは5G通信機能の標準搭載率が10％を超えると分析。4Gからのアップグレードも加速すると予測した。自動車通信性能の向上は、ユーザーエクスペリエンスの最適化、通信遅延のさらなる削減、新しいアプリケーションの投入に有利に働くと説明している。


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