【亜州ビジネス編集部】中国の全国オンライン（ネット）小売売上高が足元で堅調に伸びている。「第52回中国インターネット発展状況統計報告」によれば、今年上半期（1〜6月）の同額は前年同期比13.1％増の7兆1600億人民元（約144兆円）に拡大した。デジタル経済の重要な業態として、オンライン・ショッピングは消費成長を促進する積極的な役割を果たしている形だ。うち実物商品のネット通販は、全国で10.8％増の6兆600億人民元。小売売上高全体に占める割合は26.6％に上昇した。中国政府系メディアが28日付で報じた。
　中国のオンラインショッピングユーザーは6月末時点で8億8400万人。22年12月比で3880万人追加されている。ネットユーザーの82.0％を占める規模だ。
　業態発展では、越境ECが急成長を維持。今年1〜6月にかけて、中国の越境EC輸出入額は前年同期比16％増の1兆1000億人民元に達した。対外貿易に占める割合は5年前の1％未満から5％前後まで拡大。越境ECは対外貿易を牽引する新たな成長ドライバーとなっている。
　農村ECも進展を遂げている。全国の農村ネット小売売上高は上半期に12.5％増の1兆1200億人民元に膨らんだ。農村物流システムは持続的に整備されており、都市と農村のビジネススサイクルを円滑化。これにより、工業製品が農村に流通する一方で農産物を全国市場に届けることが可能となっている。


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