【亜州ビジネス編集部】中国は2023年に自動車輸出台数で日本を上回り、初の世界首位となることが確実な情勢だ。日本自動車工業会が12月28日に発表したデータによると、1～11月の輸出台数は399万台。これに対し、中国の同期輸出台数は441万2000台だった（中国汽車工業協会調べ）。香港経済日報が29日、日本での報道を引用する形で伝えた。

　中国の輸出台数は1～11月に前年同期比58.4％増と急拡大した。中国の自動車輸出先は主に欧州やアジアで、23年は特にロシアが急増。ロシア・ウクライナ戦争下で、ロシア国内の海外ブランド車が中国ブランド車に置き換わっている。また、中国製の新エネルギー自動車（NEV）が競争力を高めている点も輸出の拡大に寄与。中国汽車工業協会によると、中国のNEV輸出は23年1～11月に前年同期比83.5％増の109万1000台に膨らんだ。

　現地メディアによると、中国は09年に自動車販売台数で米国を抜き、世界トップの消費国へと浮上した。一方、中国の自動車輸出は20年に100万台、21年に200万台を突破し、韓国を抜いて世界3位に躍進。22年には332万台に達し、ドイツを抜いて世界2位となっている。

　日本自動車工業会などの比較可能な国別データによると、日本の首位陥落は16年以来。同年のトップはドイツだった。


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