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  ニュース     2023/07/25 16:01

中国:「ユニバーシティー成都大会」、電力不足に警戒感 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】「第31回世界ユニバーシティー大会夏季大会」(旧称、ユニバーシアード)の開催される7月28日〜8月8日を中心に、四川省成都市で電力使用が再び制限される見通しだ。国家能源局の四川管監弁公室は6月29日、夏場の電力消費ピークにユニバーシティー大会が重なるだけに、電力供給が一段と厳しくなると説明。最大約750万kWが一時不足するとの見通しを示している。複数の中国メディアが7月25日までに伝えた。
 四川省の水力発電設備容量は、発電設備全体の8割近くを占めるほど大きい。ただ、深刻な水不足で発電量が減少する一方、高温によるエアコン使用拡大で電力消費量が膨らむ状況だ。こうしたなか当局は、節電するよう呼びかけている。
 鉄鋼業やセメント業を中心に、多数の製造業者に電力使用が制約された。7月5日から8月10日にかけて、当局は電力負荷を60%減らすよう求めている。セメントクリンカー生産業者に対しては、電力負荷を80%削減するよう指示。深夜の23時から翌朝8時にかけてのみ生産を容認すると通知した。また、ある食品会社は、「電力使用の制限を踏まえ、7月10日から8月20日にかけて生産活動に重大な影響が及ぶ」と告知している。
 四川省送電ネットワークの消費電力ピーク値は、7月10日に過去最多を再び更新した。一時5988万8000kWに拡大している。
 中国最高指導者の習近平・国家主席は7月27〜28日に成都を訪問する予定だ。ユニバーシティー大会の開幕式に出席する。
 国家統計局によると、四川省の4月の水力発電量は前年同月比11.9%減の205億4000万kWh、5月は24.4%減の221億kWhで推移した。さらに6月は減少率が40.4%に拡大したという。
 水力発電の比率が高い四川省と重慶市では、2022年8月も電力使用が制限された。高温持続、少雨、水力発電量減少を受け、電解アルミ工場が減産、または操業停止に直面。商業施設のエレベーターも使用が制限された経緯がある。


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