【亜州ビジネス編集部】中国のタイヤ産業が増産に追われている。国家統計局によると、今年1〜7月のゴムタイヤ国内生産は、前年同期比13.5％増の5億5910万1000本に拡大した。前年同期の生産実績を上回り続けている。証券日報が24日付で伝えた。
　海運市況の低下、人民元為替の値下がりを追い風に、海外からの受注が目立って増えている。税関統計によると、1〜7月のゴムタイヤ海外輸出量は、前年同期比12.5％増の509万トンに達した。輸出額も17.9％増の894億3900万人民元（約1兆7840億円）に伸びている。
　中国タイヤ業界は好景気を迎えた。業界中堅の貴州輪胎（Guizhou Tyre：000589/SZ）によると、今年は米国、ブラジル、ロシア、インドネシアからの受注が殺到している。貴州輪胎は今年上半期に12.45％増収、112.02％増益を達成した。うち海外では7.36％増の14億9000万人民元を売り上げている。海外輸出事業の粗利益率は、17.64→27.13％に9.49ポイントも改善した。国内事業の粗利益率（17.28％）を大きく上回っている。
　中国のタイヤメーカーでは、このほか青島双星（Doublestar：000599/SZ）や山東玲瓏輪胎（Linglong Tyre：601966/SH)、青島森麒麟輪胎（SENTURY：002984/SZ)が受注拡大、生産増などを報告した。下半期も好況が続くとみている。


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