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  ニュース     2023/10/13 13:54

在中国の日本企業、5割近くが投資慎重スタンス 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】中国の景気先行き懸念が高まるなか、日系企業の対中投資意欲に影響が出ている。中国に進出する日系企業でつくる中国日本商会が12日発表したリポートによると、今年の中国への投資額について、「減らす」または「今年の投資はしない」と回答した企業が全体(有効回答数1410社)の47%に達した。「前年同額」も37%となっている。
 投資額を「減らす」と回答した理由としては、「データ越境の規制により、市場の不確実性が高くなったため」(情報通信)、「投資に見合った収益を見通すことができない」(金融・保険・証券)などの声が上がった。「投資はしない」理由については、「大陸の需要および海外の需要は低迷し、更に原料の相場も高くなり、販路拡大には難航になると推測」(食料品)といった指摘がある。
 一方、今年の投資額を「大幅増加させる」または「増加させる」は合計で16%にとどまった。
 このほか、今四半期の中国の景気の見通しについて、前四半期との比較で「改善」または「やや改善」が合計で全体の13%にとどまる一方、「悪化」または「やや悪化」が合計で57%に達した。「横ばい」は30%だった。
 また、事業経営における課題としては、「人件費の上昇」と「国際情勢の影響」を挙げる企業が多かった。うち「人件費の上昇」については、製造業で全体の66%、非製造業で65%が不安材料としている。
 今回の調査は9月8~22日に在中国の日本企業約8300社を対象として実施され、1410社の有効回答を得た。内訳は、製造業が871社、非製造業が539社。


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