ニュース 2024/07/18 10:45
中国:ぜいたく品需要が低迷、バーバリーなど販売減退
産業・企業
【亜州ビジネス編集部】経済成長の減速などを背景に、中国でぜいたく品の需要が低迷している。英バーバリー、カルティエ親会社の仏リシュモン、オメガ親会社のスイス・スウォッチなどのブランドが今週、中華圏での大幅な売り上げ減少を明らかにした。英フィナンシャル・タイムズ(FT)は業界関係者などの話として、ヴェルサーチやバーバリーなどのブランドが在庫整理を進めるため、中国での値下げに踏み切ったと報じている。
フランスを拠点とするファッション分野のデータ分析会社ラグジュアリーインサイトによると、ヴェルサーチとバーバリーは今年、中国の全流通チャネルで平均50%の値下げを行った。値下げ幅は2023年の30~40%を上回っている。また、米マーク・ジェイコブスは7月初め、オンラインモール「天猫(Tモール)」でバッグ、アパレル、シューズを大幅に値下げしている。
コンサルティング会社のベイン・アンド・カンパニーによると、新型コロナウイルスの流行期間中は渡航規制が実施され、中国の消費者が国内で消費するようになったため、2019~21年にかけてぜいたく品市場が大きく成長した。ただ、22年は上海や北京などの大都市でロックダウンが実施されたことにより、ぜいたく品の販売が低迷。同年末のゼロコロナ解除を受け、23年はぜいたく品市場が回復傾向を見せたが、経済成長の鈍化や不動産市況の悪化、消費マインドの低迷などにより、回復のペースは鈍い状況だ。
バーバリーは先ごろ、中国の既存店売上高が第1四半期(4~6月)に前年同期比で21%減少したことを明らかにした。このまま売り上げの低迷が続けば、上半期は赤字となる可能性もあるとしている。また、リシュモンの第1四半期(4~6月)決算では、中華圏の売上高が前年同期比で27%減少。スウォッチによれば、上半期(1~6月)の営業利益は中国市場での苦戦により前年同期比で70%減少したという。
ラグジュアリーインサイトによると、中国のぜいたく品市場ではこれまで「全てのブランドが勝者」だったが、現在では「勝者と敗者が二極化」している状況。前述のように一部ブランドの中国売上高が低迷する一方で、ルイ・ヴィトン、エルメス、シャネルなどのトップブランドは各市場の売上高が底堅く推移している。うちヴィトンは今年に入り、中国で複数回の値上げを行っている。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
フランスを拠点とするファッション分野のデータ分析会社ラグジュアリーインサイトによると、ヴェルサーチとバーバリーは今年、中国の全流通チャネルで平均50%の値下げを行った。値下げ幅は2023年の30~40%を上回っている。また、米マーク・ジェイコブスは7月初め、オンラインモール「天猫(Tモール)」でバッグ、アパレル、シューズを大幅に値下げしている。
コンサルティング会社のベイン・アンド・カンパニーによると、新型コロナウイルスの流行期間中は渡航規制が実施され、中国の消費者が国内で消費するようになったため、2019~21年にかけてぜいたく品市場が大きく成長した。ただ、22年は上海や北京などの大都市でロックダウンが実施されたことにより、ぜいたく品の販売が低迷。同年末のゼロコロナ解除を受け、23年はぜいたく品市場が回復傾向を見せたが、経済成長の鈍化や不動産市況の悪化、消費マインドの低迷などにより、回復のペースは鈍い状況だ。
バーバリーは先ごろ、中国の既存店売上高が第1四半期(4~6月)に前年同期比で21%減少したことを明らかにした。このまま売り上げの低迷が続けば、上半期は赤字となる可能性もあるとしている。また、リシュモンの第1四半期(4~6月)決算では、中華圏の売上高が前年同期比で27%減少。スウォッチによれば、上半期(1~6月)の営業利益は中国市場での苦戦により前年同期比で70%減少したという。
ラグジュアリーインサイトによると、中国のぜいたく品市場ではこれまで「全てのブランドが勝者」だったが、現在では「勝者と敗者が二極化」している状況。前述のように一部ブランドの中国売上高が低迷する一方で、ルイ・ヴィトン、エルメス、シャネルなどのトップブランドは各市場の売上高が底堅く推移している。うちヴィトンは今年に入り、中国で複数回の値上げを行っている。
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