【亜州ビジネス編集部】Eコマース中国大手の京東集団（JDドットコム：9618/HK）は19日、インターネット通販セール「618」の総取引額（GMV）、受注数がいずれも過去最大を更新したと報告した。GMVの金額など具体的な数字は明らかにしていない。うちライブコマースの受注数は前年同期比で200％以上の伸びを記録。5億人以上のユーザーがセールを利用したという。匯港通訊（Infocast）など複数メディアが19日伝えた。

　同社は2023年から「618」セールのGMVデータを非公表としており、同年のGMVは「前年同期比で予想を上回る伸びを示した」とのみ明らかにしている。22年のGMVは3793億人民元（約8兆2540億円）で過去最高を記録していた。

　今年の「618」セールでは、GMVが10億人民元を超えたブランドが83を数え、15万以上の中小業者の販売額が前年同期比で50％余り増加している。特にライブコマースが好調で、その販売トップ10ブランドはP&G、vivo、美的、iQOO、DESSMANN、海爾、飛鶴、Aptamil、格力、SK-IIだった。

　また、今年のセールでは香港・マカオ向けの商品ラインナップを拡充。両エリアでの商品販売数は前年同期の4倍強に膨らんだ。物流インフラの整備に伴い、香港・マカオ住民が購入した商品の7割近くで翌日配送を実現した。

　京東の「618」セールは今年、5月31日にスタート。ユーザーによりシンプルな買い物プロセスを提供するため、予約販売期間を取りやめた。また、昨年に続き100億人民元の補助金キャンペーンを実施。大規模な値引きなどにより、消費者を取り込んだ。


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