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  ニュース     2024/06/17 14:33

中国:山東の「ギターの街」、年間輸出170億円規模に 無料記事

 山東省イ坊市の小鎮、トウゴ鎮は現在、年間8億5000万人民元(約170億円)相当のギターを輸出し、「ギターの街」と呼ばれるまでに成長した。1970年代にスタートし、90年代には韓国から技術を導入。現在では、世界的な輸出拠点へと発展している。中新社が14日付で伝えた。
 トウゴ鎮はもともと楽器の生産拠点ではなく、販売ルートも構築されていなかった。1972年に青島から来た青年が民族楽器工場を設立したのがスタート。92年頃、中韓合弁企業が同鎮に進出した。90年代中頃には、最初のプロフェッショナルなギター製造会社である百霊楽器廠が設立された。
 この時期、小規模な楽器企業が急速に発展し、2000年前後には地元の楽器企業が20社以上にまで増えた。ただ、製品の同質化や業界内の競争という大きな課題が立ちふさがった。こうした状況を打開するため、研究開発機関や楽器産業発展センターなどを設置し、独自ブランドの育成に注力。さらに音楽フェスティバルを開催したほか、国内有名大学との協力により1500人以上のギター講師を育成し、「ギターの街」としてのイメージづくりに努めた。
 現在では、トウゴ鎮のギターは手触りが繊細で、素材選びが優れており、さらにはカスタマイズも可能として、世界的に評価が高い。トウゴ鎮の楽器製造関連企業は108社にまで増加。年間生産額は100億人民元以上に達している。


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