ニュース 2024/08/26 10:55
TCL電子は中間利益2.5倍、テレビ販売が好調(詳報)
産業・企業
テレビメーカー中国大手のTCL電子HD(TCLエレクトロニクス・ホールディングス:1070/HK)は23日引け後、2024年6月中間期の業績を発表し、純利益が前年同期比146.5%増の6億4992万香港ドル(約120億円、希薄化後EPS:0.2562香港ドル)に拡大したと報告した。売上高は30.3%増の454億9362万香港ドル。中間配当は実施しない方針だ。
積極的に海外市場を開拓したほか、ブランド影響力の上昇を受け、主力のテレビ事業を中心に売上高が拡大。一方で、販売費(↑19.6%)、管理費(↑1.7%)は増収率以下の伸びに抑えた。人民元相場の下落を受け、研究開発費は0.2%減の10億9500万香港ドルにやや縮小。合弁会社の業績改善も利益積み上げに寄与した。
ただ、全体の粗利益率は17.0%(↓1.6ポイント)に低下。「TCL+雷鳥」のダブルブランド戦略を推進するなか、売上構成が変化したほか、パネル価格の上昇を受けてテレビ事業の粗利益率が悪化している。
部門別では、国内テレビ部門が21.1%増収、海外テレビ部門が24.2%増収。「TCL」ブランドのテレビ出荷台数は全体で9.2%増の1252万台に伸び、増加率は業界平均を大幅に上回っている。世界シェアは13.3%と0.9ポイント拡大し、世界2位を維持。世界30カ国近くで出荷台数の上位5位圏内に入った(オムディア調べ)。
ほかイノベーション事業のうち、太陽光発電部門が212.7%増収と急成長。22年に正式参入した同部門では、24年6月末時点で中国23省市をカバーしている。インターネット部門は8.9%増収だった。
テレビ市場ではハイエンド化、大型化の流れが継続。調査会社の予測によると、75インチ以上の世界出荷台数は23~25年に年率25.0%のペースで拡大する見通しだ。この流れを背景に、同社もハイエンド戦略を維持し、技術や品質の向上に努めていく。インターネット部門では、グーグル、ネットフリックスなど世界的な企業との提携を強化。サービスやコンテンツの拡充を進める。
同社は液晶テレビ、AV機器を生産。「TCL」ブランドはベトナム、フィリピンなど東南アジアでも広く浸透している。オムディアによると、スマートテレビの世界販売台数シェアは13.3%で2位(24年上期)。中怡康のデータでは、中国国内の販売額でシェア22.1%と2位に位置する(同)。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
積極的に海外市場を開拓したほか、ブランド影響力の上昇を受け、主力のテレビ事業を中心に売上高が拡大。一方で、販売費(↑19.6%)、管理費(↑1.7%)は増収率以下の伸びに抑えた。人民元相場の下落を受け、研究開発費は0.2%減の10億9500万香港ドルにやや縮小。合弁会社の業績改善も利益積み上げに寄与した。
ただ、全体の粗利益率は17.0%(↓1.6ポイント)に低下。「TCL+雷鳥」のダブルブランド戦略を推進するなか、売上構成が変化したほか、パネル価格の上昇を受けてテレビ事業の粗利益率が悪化している。
部門別では、国内テレビ部門が21.1%増収、海外テレビ部門が24.2%増収。「TCL」ブランドのテレビ出荷台数は全体で9.2%増の1252万台に伸び、増加率は業界平均を大幅に上回っている。世界シェアは13.3%と0.9ポイント拡大し、世界2位を維持。世界30カ国近くで出荷台数の上位5位圏内に入った(オムディア調べ)。
ほかイノベーション事業のうち、太陽光発電部門が212.7%増収と急成長。22年に正式参入した同部門では、24年6月末時点で中国23省市をカバーしている。インターネット部門は8.9%増収だった。
テレビ市場ではハイエンド化、大型化の流れが継続。調査会社の予測によると、75インチ以上の世界出荷台数は23~25年に年率25.0%のペースで拡大する見通しだ。この流れを背景に、同社もハイエンド戦略を維持し、技術や品質の向上に努めていく。インターネット部門では、グーグル、ネットフリックスなど世界的な企業との提携を強化。サービスやコンテンツの拡充を進める。
同社は液晶テレビ、AV機器を生産。「TCL」ブランドはベトナム、フィリピンなど東南アジアでも広く浸透している。オムディアによると、スマートテレビの世界販売台数シェアは13.3%で2位(24年上期)。中怡康のデータでは、中国国内の販売額でシェア22.1%と2位に位置する(同)。
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