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  ニュース     2025/02/19 12:12

中国:北京市が土地区画整理特別債を発行再開、旧市街地など開発へ 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】北京市が「土儲専項債」(土地区画整理特別債)の起債による資金調達を再開した。北京市政府は18日、土儲専項債などを新規に発行。一般債券を101億人民元(約2110億円)相当、専項債(公益事業向け資金調達を行う特別地方債)を462億9000万人民元(約9670億円)ずつ発行した。調達規模は総額563億9000万人民元に上り、うち約117億人民元が区画整理に投入される見通しという。21世紀経済報道が伝えた。

 うち専項債に含まれる土儲専項債は、旧市街地の改築・再開発、城中村(都市市街地に存在する農村地域)の改築・再開発、土地の区画整理、産業団地のインフラ整備、環境の整備、新型インフラの建設などの各分野に充当される。

 2017年に初発行した土儲専項債は、2017~19年に地方新規専項債の3割超(調達額ベース)を占めていたが、不動産市場の過熱を懸念して19年から起債を一時停止していた。ただ、不動産市況の低迷が深刻化するなか、中国の中央政府は24年10月、土儲専項債の発行再開を容認すると通知した経緯がある。

 土儲専項債は今後も増発される可能性が高い。北京市政府の土地整理事業プロジェクトは、投資総額が2199億人民元に上るためだ。うち982億人民元が専項債で調達するとみられている。

 土儲専項債の発行は、各地方都市に広がる見込みだ。24年に入り広東省や湖南省、吉林省などが専項債を活用した土地買取の募集公告を相次ぎ公表している。なかでも広東省では、すでに14都市が専項債で土地を買い取る計画を発表した。これらの土地は100区画を超え、購入規模は総額で200億人民元を超える。


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