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  ニュース     2024/07/17 11:19

トランプ再選で中国GDP成長率「半減」も、UBSが悲観シナリオ 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】UBSは最新リポートで、トランプ氏が米大統領選で再選すれば、中国経済に大きなダメージをもたらす恐れがあるとの見解を示した。トランプ氏が先に述べた通り、中国からの輸入品に60%の関税を課した場合、UBSは悲観シナリオとして、中国の国内総生産(GDP)成長率が2.5ポイント減速し、「ほぼ半分の伸び」になると予想。2025年、26年の成長率は3%前後まで鈍化する恐れがあるとみている。香港メディアの信報が17日伝えた。

 トランプ氏はこれより先、自身が本選で勝利すれば、中国からの輸入品に再び関税を課す方針を示し、「税率は60%を超える可能性がある」と述べている。UBSによると、中国のGDPに占める輸出のウエートは約50%に達するため、関税引き上げによる輸出への影響は中国経済に直接的なダメージをもたらす見通しだ。また、貿易活動の鈍化は個人の所得や企業の設備投資に波及し、間接的に投資や消費にも影響を及ぼすとみられる。

 ゴールドマン・サックスも同様の見方。関税が60%まで引き上げられた場合、中国のGDP成長率は25年に2.0ポイント減速すると予想した。その上で、輸出へのマイナス影響を相殺する有効な手段として、中国はある程度の人民元安を容認すると分析している。

 一方、モルガン・スタンレーは楽観的なスタンス。関税引き上げによって米国向けの輸出が低迷したとしても、世界向けの輸出全体としては依然として成長が見込まれるためだ。その根拠として、18年2月~19年9月にかけて、中国からの輸入品に対する米国の平均関税率(加重平均)は17.8ポイント上昇しているが、世界の輸出市場における中国のシェアは18年1月の12.7%から現在の14.4%まで拡大した点を挙げている。


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