中国の俳優、王星さんがミャンマーの特殊詐欺団に誘拐された事件を受け、タイの観光業に影響が出ている。欧州航空データ会社のフォワードキーズによると、中国発タイ行き航空券のキャンセル件数は直近1週間で155％増加した。中国メディアの界面新聞が伝えた。

　ビーチリゾートのパタヤで知られるタイ東部チョンブリー県の観光協会によると、中国人旅行ツアーの30～40％がホテルの予約を取り消した。ただ、団体旅行客が中国人観光客に占める比率は20％で、残りは個人客だという。

　タイでは最近、ミャンマーの特殊詐欺団によって中国人が拉致される事件が多発している。王さんも被害者の一人で、ドラマ撮影のためにタイに向かった後、行方不明となり、在タイ中国大使館とタイ政府などの協力で救出された。

　タイの警察長官は12日、中国大使館の呉志武・公使に対し、国際犯罪の抑止と取り締まりを強化し、タイを訪問する中国人の安全を確保すると強調した。


内容についてのお問い合わせは＜info@ashuir.com＞まで。