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  ニュース     2025/06/19 10:42

日本路線は運休せず、「大災害予言」影響は短期的=香港エクスプレス 無料記事

【亜州ビジネス編集部】香港のSNSなどでは「7月に日本で大災害が発生する」との「予言」が拡散され、日本旅行をキャンセルする人が増えている。フルサービスキャリアの香港航空は先ごろ、7~8月に香港~鹿児島、熊本の2路線を全便欠航することを明らかにした。ただ、国泰航空(キャセイ航空:293/HK)傘下LCC(格安航空会社)の香港エクスプレス航空(香港快運航空)の王基傑・商務総裁はこのほど、現時点で日本路線の運休計画はないと説明。7~8月に東京、大阪路線のフライトスケジュールを一部調整するが、それ以外の大きな変更は予定していないと述べた。香港紙・明報など複数メディアが19日までに伝えた。

 香港エクスプレス航空の毛潔瓊・最高経営責任者(CEO)は、大災害への懸念から日本路線の一部に影響が出ているものの、短期的なものだとコメント。需要に応じて運行本数を調整するのみで、全体的な影響は軽微にとどまるとみている。また、日本に向かう旅行者は出発直前に航空チケットを予約する傾向があるため、現時点での夏休みシーズンの予約状況は最終的な実績を反映していないとも指摘した。

 日本路線は依然として最も人気のある路線の一つであり、今年1~5月の搭乗率は80%以上に達したと毛CEOは説明。日本市場の先行きに楽観的な見方を示している。

 日本での地震や津波など大災害への不安をあおるきっかけとなったのは、SNSで拡散された「予言」だ。これは1999年出版の日本の漫画「私が見た未来」に基づくもの。同作品は2011年3月の大災害を「予言」し、実際に同月、東日本大震災が発生した。21年に出版された同作品の「完全版」は「本当の大災難は25年7月にやってくる」と主張している。

 なお、こうした大災害のうわさに関し、日本政府観光局は「科学的な根拠はない」として、冷静な対応を呼びかけている。

 一方、日本政府観光局(JNTO)が18日発表した訪日外客数データによると、香港からの旅客数は2025年5月に前年同月比11.2%減の21万7486人に縮小し、全地域で唯一減少した。4月の42.9%増からマイナスに転じている。


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