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  ニュース     2025/11/25 16:14 NEW!!

中国航空会社が日本路線減便、キャンセルも増加で「日系より打撃大」 無料記事

【亜州ビジネス編集部】中国政府が日本への渡航自粛を呼びかけた影響で、中国の航空会社が相次いで日本路線を減便している。また、訪日を予定していた中国人が航空券をキャンセルしたり、日本行きツアーが中止になったりするケースも相次ぐ。香港英字紙のサウス・チャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)は、英国の航空情報会社OAGのアナリストの見解として、今回の騒動により、中国の航空会社は日本の航空会社よりも大きな打撃を受ける可能性が高いと指摘した。

 日本での報道によると、中国国際航空(エア・チャイナ:753/HK)は11月末から2026年3月下旬まで、上海~大阪や重慶~東京などの路線を減便する。中国の春節連休(26年2月15~23日)を含む形だ。ほか中国南方航空(チャイナ・サザーン・エアラインズ:1055/HK)、中国東方航空(チャイナ・イースタン・エアラインズ:670/HK)なども一部路線の減便を決めている。

 また、SCMPによると、11月14日に中国外交部が渡航自粛を通知して以降、予約がキャンセルされた日本行き航空券は49万1000枚に上った。OAGアナリストのジョン・グラント氏は、日中間の航空市場は中国拠点の航空会社が支配しており、上位5社はいずれも中国本土に拠点を置いていると指摘。このため、日本拠点の航空会社よりも、中国拠点の航空会社により大きな影響が出るとの見方を示した。

 また、独立系アナリストの李漢明氏によると、日本行き航空券の予約キャンセルによる返金件数は11月16日だけで新規予約件数の27倍に達した。これは2020年の新型コロナウイルス流行初期以来の規模だという。予約キャンセルの影響を最も受けたのは上海~東京便、上海~大阪便で、返金のうち約7割が往復航空券であることから、その損失規模は数十億人民元に上ると李氏は試算している。

 なお、国際航空、南方航空、東方航空などは12月31日までの日本行き航空券について無料での変更・払い戻しを受け付ける方針を表明している。


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