【亜州ビジネス編集部】機能性飲料の市場規模が拡大している。資料によると、若年層を中心に消費が伸びるなか、年間の販売市場規模は、2019年の1119億人民元（約2兆3050億円）から24年の1665億人民元（約3兆4300億円）に増加した。5年間で49％増えている。21世紀経済報道などが13日までに伝えた。

　市場成長の背景には、コロナ禍後の「健康＋機能」意識の高まりなどがある。中国を中心にアジア太平洋地域では、20年6月～24年6月にかけて機能性飲料の新製品投入が活発化した。新製品発売数の年平均増加率は、世界全体が7％にとどまる一方、中国は26％（新製品は累計253種）に達している。

　現代の中国若年層が“命をつなぐ飲み物3種”と称するのは、「コーヒー」と「ミルクティー」、そして隠れた巨頭とも言える「機能性飲料」だ。公開データによれば、2024年の機能性飲料市場は、ミルクティーに匹敵するほど巨大な規模に成長している。Z世代（18～35歳）が機能性飲料売上高の65％を占めた。運動（31.21％）、残業（30.12％）、学習（29.44％）などの場面で「眠気覚ましの相棒」として定着した。愛飲者の4割超は、毎週1～2本を消費している。

　ただ、その「相棒」は時に健康を脅かす存在でもある。600ml入りのあるエナジードリンクには、75.54gもの糖分が含まれ、これは角砂糖17個分に相当するほど多量だ。徹夜でエナジードリンクを飲む時、気付かぬうちに体重増加の道を歩んでいるかもしれない。また、カフェイン、タウリン酸の成分も多く含まれている。カフェインを過剰に摂取すると、中枢神経系の刺激によるめまいや心拍数の増加、不眠、下痢、吐き気などの健康被害をもたらすことがある。タウリン酸の過多では、少数例として軽度な胃腸の不快感（吐き気、下痢など）が報告された。


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