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  ニュース     2018/02/08 17:50

中国:インフルワクチン接種率2%未満、接種者2000万人のみ 無料記事

 インフルエンザワクチンの接種率が中国で低迷を続けている。接種率は0.2%未満の水準に過ぎない。毎年2600万人分を準備するものの、接種するのは約2000万人に限られる。科技日報が8日付で伝えた。

 接種率が低い背景には、病気知識の欠如などがある。中国疾病予防控制センターと各地の疾病予防センターは河南省と四川省で共同調査を展開。合計9673人の声を集めたところ、うちインフルエンザワクチン接種を嫌がった人は4381人(45.3%)を数えた。接種を嫌う理由に関しては、3割以上が「ワクチンの信頼性と安全性に疑問がある」と回答。26.5%が「ワクチンに対する理解がないため」、17.8%が「ワクチン接種によってインフルエンザ感染リスクが低下することはないと考えるため」、5.0%が「インフルエンザは軽い病でワクチンは必要ないため」と応じた。健康な一般人の多くは、「自分はやや強い免疫力を持っているため、インフルエンザなどでは病に倒れない」、「もし感染しても重病に発展しない」と考えていたという。

 「第2類ワクチン」に分類されるインフルエンザワクチンは、全国的にみれば自己負担となっている。ただ、北京市では戸籍保有者を対象に60歳以上の高齢者、小中学生は無料化。深セン市でも高齢者、カラマイ市でも高齢者と小中学生、託児機関で無料だ。これ以外の一部エリアでも、保険が適用される例がある。

 中国疾病予防控制センターは「中国季節性流感疫苗応用技術指南」を発表。インフルエンザワクチンを接種すべき人として、妊婦、生後6カ月〜5歳、60歳以上のグループを挙げた。慢性疾患者、医療関係者、6カ月以下乳児の家族にも接種するよう勧めている。

 中国でも今年、インフルエンザが猛威を振るっている。足もとの患者数は、過去3年と比べて目立って多い。


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