24日の中国本土マーケットで、高級白酒（中国の蒸留酒）メーカー大手、貴州茅台酒（貴州マオタイ：600519/SH）の株価が前日比3.1％高の1184.00人民元で引け、上場来最高値を更新した。時価総額は1兆4873億人民元（約23兆円）に達し、流通株ベースでA株市場トップ。同社が地盤とする貴州省の2018年域内総生産（GDP：1兆4806億人民元）を上回る規模に拡大した。複数メディアが伝えた。

　好業績への期待から、今年に入り貴州茅台酒の株価は右肩上がりで上昇している。前述のように、24日終値ベースの時価総額は1兆4873億人民元に達した。流通株ベースで見た場合、中国工商銀行（601398/SH）、中国農業銀行（601288/SH）、中国石油天然気（601857/SH）、中国平安保険（601318/SH）を抜いてA株市場トップに立っている。H株も含めた全体の時価総額で見た場合は、中国工商銀行、中国建設銀行（601939/SH）、中国平安保険に次ぐ4位となる。

　貴州茅台酒の株価は今年7月1日、終値で初めて節目の1000人民元を突破。株価が1000人民元を超えたのは、同社で3社目となった。本土株式マーケットの史上最高値は、1992年5月25日に飛楽股フン（600654/SH：現社名は*ST中安）が記録した3550.00人民元。同日に真空電子（600602/SH：現社名は雲賽智聯）が付けた2587.50人民元が2位となっている。ただ、株式投機熱が高まった92年当時の状況に加え、真空電子の額面が100人民元だったことなどを考慮すると、現地メディアは「本当の意味での1000人民元超えは、貴州茅台酒が初めて」と報じている。

　白酒のトップブランド「茅台酒」を生産する同社は、貴州省政府傘下の中国貴州茅台酒廠（集団）公司を親会社とする。敷地面積300万平米に及ぶ生産拠点を有し、多様なニーズに対応。15〜80年熟成させた高級茅台酒や各種アルコール度数の茅台酒、中・低消費者向けブランド（「茅台王子酒」「茅台迎賓酒」など）を幅広く展開する。


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