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  ニュース     2019/07/12 08:39

中国:「農業用フィルム」回収推進、山東省膠州で補助金支給 無料記事

 中国が土壌汚染をもたらす「残留農業用フィルム」の処理に追われている。農業が盛んな膠州市(山東省青島市の県級市)では、今年から馬鈴薯の生産農家に農地1ムー(約6.67アール)当たり20人民元(約316円)の補助金支給を開始。自主回収を促すプログラムに着手している。経済日報が11日付で伝えた。

 古い農業用フィルムが巻き起こす“白色汚染”に対処するために、膠州市は回収ステーションを4カ所に設置。再資源化を進める計画だ。同市膠西鎮の苑戈荘では、農機を利用し、馬鈴薯の収穫時に農業用フィルムを同時に回収。ある農家では、回収率95%超を達成した。土壌汚染を阻むだけでなく、農機にフィルムが絡みつつくことも防止できるという。

 膠州市の農業用フィルム消費量は毎年約800トン。うち馬鈴薯畑だけで300トンを超え、覆われた土壌の総面積は10万ムー(約66.7平方km)規模に上る。市当局の調査によれば、馬鈴薯畑の残留農業用フィルムは面積1ムー当たり約2kgに達していたという。

 同市は今年、生分解性マルチフィルムの普及にも乗り出した。まず馬鈴薯畑400ムーに導入している。また、回収・再利用が難しい厚さ0.004mmのフィルム使用を制限。国が普及推進する厚さ0.01mmのフィルム使用を奨励した。0.01mmフィルムの馬鈴薯モデル畑は総面積が1万6000ムーに広がったという。

 主な農業用フィルムは、ビニルフィルム(塩化ビニル樹脂製フィルム)、ポリエチレンフィルム、ポリオレフィン系特殊フィルムなど。


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