“世界の工場”と呼ばれる広東省東莞市に土地、技術、資金、人材の各面で供給サイド改革が導入される。広東省委全面深化改革委員会はこのほど、「改革イノベーション実験区」を4カ所（東莞市、広州開発区、仏山市順徳区、仏山市南海区）に設置することに同意した。全国に先駆けて産業レベルのグレードアップに着手する。

　なかでも東莞市は、すでに土地の利用度が極限レベルに到達。改革開放路線の再スタートを意図し、土地資源の有効活用、科学イノベーション力の強化、ビジネス環境の改善、産業振興策の導入を進める計画だ。

　一定規模を超える工業企業は、東莞市全体で1万社を突破。GDPに占める先進製造業の工業増加値（付加価値額）は、2018年に41.3％まで拡大した。一方、単純な製造業からの脱却も進む。東莞市の産業構造で、加工貿易の比率は過去の98％から18年の41.3％に低下した。

　なかでも東莞のスマートフォン生産量は膨大。華為技術有限公司（Huawei）、広東欧珀移動通信（OPPO）、維沃移動通信（vivo）の3社を合わせた生産台数は、18年に概算3億3500万台まで拡大した。世界全体に占める生産シェアは23.8％に上る。


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