中国の豚肉輸入が高水準で推移している。今年8月の輸入量は、前年同期比76％増の16万2900トンに達した。1〜8月にかけた年初来の累計では、40％増の116万4000トンに拡大。2018年通年の119万3000トンに接近している。海関（税関）総署が23日に報告した。
　繁殖母豚の頭数は、今年7月末時点で全国2165万トン。家畜伝染病「アフリカ豚コレラ（ASF）」の汚染エリアが拡大し、前年同期比で31.9％も減少した。
　豚肉価格の高騰が続くなか、中国政府は相場の抑え込みに注力。国家の肉類備蓄を担う華商儲備商品管理センターは19日、競争入札を通じて買い付けた冷凍豚肉1万トンを市場に放出した。これらの原産国は、デンマーク、ドイツ、フランス、オランダ、米国などとなっている。
　中国は18年に世界21カ国・地域から119万3000トンを輸入した。その比率は、ドイツ産が19.15％、スペイン産が18.41％、カナダ産が13.44％、ブラジル産が12.58％、米国産が7.18％など。一方、中国の国内生産は5404万トンに上る。


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