中国版グルーポンサービスサイト「美団（Meituan）」の創業者が新エネルギー（NEV）企業に大口出資した。合併後の美団点評（Meituan Dianping：3690/HK)のCEOを務める王興氏は、「理想汽車（lixiang_）」の投資価値を高く評価している。広州日報などが22日付で伝えた。
　北京車和家信息技術有限公司傘下の理想汽車は16日、増資手続きが完了し、総額5億3000万米ドル（約564億7000万円）を新たに調達したと発表。このうち3億人民元近くは王興氏が率いる投資グループが出資したと報告した。
　同社は2018年10月、新型SUVでEREV（Extended-Range Electric Vehicles）の「理想ONE」を発表済み。19年8〜9月の量産開始、第4四半期の製品引き渡しを予告した。全国の小売価格を32万8000人民元（約493万円）に設定し、4月10日から予約販売を受け付けている。エンジンの回転力を直接動力として用いない。電気自動車の航続距離延長を狙い、小型発電機でシステムを構成する。
　これまで理想汽車は、社名変更を繰り返している。親会社の交代などを通じ、重慶専用汽車製造総廠→重慶力帆汽車有限公司→重慶理想智造汽車有限公司→理想汽車に更新してきた。
　美団点評の前身となる美団網は10年創業で、共同購入サイトを当初運営。15年に飲食店レビューの大衆点評と合併した後、オンラインデリバリーやホテル・交通チケット予約、オンライン配車などへ事業範囲を広げた。18年4月、シェアサイクル大手の摩拝単車を買収した。
　美団点評が運営するプラットフォームすべての利用者は18年4月末時点で3億4000万人を数える。なかでも、オンラインデリバリーでは注文数で国内最大手を独走してきた。



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