【亜州ビジネス編集部】　中国の研究開発（R&D）経費支出額が年間2兆人民元の大台を大きく超えた。2019年のR&D支出は、前年比2465億7000万人民元（12.5％）増の2兆2143億6000万人民元（約34兆2600億円）に膨らんでいる。伸びは前年比で0.7ポイント加速した。過去最高を更新し続けている。国家統計局、科学技術部、財政部が27日に共同発表した「2019年全国科技経費投入統計公報」に記された。
　中国のR&D経費支出は13年以降、世界2位の規模にある。トップの米国を追い続けてきた。
　R&D経費支出の対GDP（国内総生産）比率を示すR&D経費投入強度は2.23％で推移している。前年比で0.09ポイント拡大した。R&D経費投入強度に関しても、EU12カ国の平均水準にまで上昇している（ただ、日本の3.26％、米国の2.83％を下回った）。
　なかでも基礎科学向けのR&D研究経費は、急ピッチな伸びが目立つ。22.5％増の1335億6000万人民元に達した。増加率は前年を10.7ポイントも上回っている。中国R&D経費支出に占める比率は6.03％に上昇し、前年比で0.49ポイント拡大した。
　基礎科学向けR&D研究経費の支出内訳は、大学が22.4％増の722億2000万人民元、政府機関が20.6％増の510億3000万人民元、企業が51.6％増の50億8000万人民元などで推移している。


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