【亜州ビジネス編集部】　四川省の一部地域で、大雨により「100年に1度」と形容される規模の水害が発生している。同省の洪水防止・干ばつ対策指揮部は18日、「洪水防止1級緊急対応」を発令し、「状況は非常に深刻だ」とコメントした。同省の洪水緊急対応で「1級」が発令されるのは史上初めてという。複数メディアが伝えた。

　四川省を流れる長江の支流、青衣江流域の雅安市では今後、堤防など水利施設に被害が出る恐れのある危険水位を超える見通し。省内を流れる大渡河と岷江の下流域でも、危険水位を超えるとみられている。

　同省を通る都江堰〜ブン川高速道路は、一部区間で道路脇の斜面が崩れ寸断されている。フウ江では増水によって鉄道橋の橋げたが流される恐れがあるため、流失防止の重しとするために貨物列車2本が鉄橋上に配置された。

　水利部は17日、大雨のため長江上流で増水のピーク「2020年長江第5号洪水」が形成されたと発表した。今年最大の水量となる毎秒7万立方メートルの水が三峡ダムに向かっている。


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