中国のスマートフォン部品メーカー、丘タイ科技（Qテクノロジー：1478/HK）は9日、今年2月の製品出荷データを発表し、カメラモジュールの販売数が前年同月並みの1390万1000件にとどまったことを明らかにした。前月比では51.1％減。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、春節（旧正月）後の生産再開が遅れたことが影響した。

　うち1000万画素以上のカメラモジュールは販売数が1070万9000件。前年同月比で81.8％増加したものの、前月比では44.6％の落ち込みとなった。また、800万画素以下のカメラモジュールは319万2000件。前年同月比で60.1％減、前月比で64.9％減に落ち込んだ。

　指紋認証モジュールの販売数は366万件。前年同月比で16.0％増えたものの、前月比では38.3％減少した。

　同社はこの日、2019年12月期（本決算）の業績を発表。売上高は前年比61.9％増の131億6968万人民元（約1963億円）、純利益は38倍の5億4237万人民元に膨らんだ。製品構成の高度化が進む中、カメラモジュール部門の粗利益率が改善。1000万画素以上の占める比率が53.8％（↑10.3ポイント）に拡大し、平均単価が上昇している。

　同社は江蘇省昆山市を拠点に、スマホやタブレットPCなどに搭載されるミドル・ハイエンドのカメラモジュールを製造する。近年は指紋認証モジュールにも注力。主な出荷先は、維沃移動通信（vivo）、華為技術（ファーウェイ）、広東欧珀移動通信（OPPO）、小米集団（シャオミ・コーポレーション：1810/HK）などで、国内スマホメーカー5社が売り上げの8割を占める。


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