胡潤研究院が6日発表した最新リポートによれば、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、グローバル企業家の富豪トップ100人による保有資産が過去2カ月間で総額2兆6000億人民元（約40兆円）流出したことが分かった。下落幅は13％。過去2年間に創出した富をこの2カ月で失った計算だ。うち上位10位の損失額は1兆4000億人民元に上っている。
　富豪ランキングも変動。騰訊HD（テンセント・ホールディングス：700/HK）創業者の馬化騰氏が初めてトップに浮上した。保有資産は2900億人民元で、過去2カ月で7％減少している。金額ベースでは2019年度トップの電子商取引（Eコマース）中国最大手、阿里巴巴集団（アリババ・グループ・ホールディング：BABA/NYSE）創業者の馬雲氏と同額。馬氏の保有資産は過去2カ月で9％減った。江蘇恒瑞医薬（600276/SH）などを擁する孫飄揚氏（61）夫妻の保有資産は2020億人民元となり、中国恒大集団（3333/HK）の許家印氏と長江和記実業(CKハチソン・ホールディングス：1/HK)の李嘉誠氏を抑えて3位となっている。
　一方、ビデオ会議プラットフォーム「ZOOM」を展開する袁征近氏の保有資産はこの2カ月でプラス成長。77％増の565億人民元に膨らんだ。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、世界中でテレワーク化が加速。ビデオ会議需要が高まった。


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