2020年3月の鉄道旅客数は、前年同月比73.1％減の7495万人にとどまった。新型コロナウイルスの感染拡大で旅行や出張を控える動きが広がった2月（87.2％減）と比べてマイナス幅は縮小したものの、大幅な落ち込みが続いている。人キロベースでの鉄道旅客輸送は69.3％減少。2月の86.4％減につづくマイナス成長となっている。国家統計局が発表した。
　3月の鉄道貨物輸送量は1.3％増の3億5189万トン。伸びは1〜2月の2.1％から鈍化している。トンキロベースでは5.2％減少し、1〜2月の0.2％減からマイナス幅が広がった。
　国家鉄路集団によれば、3月の貨物輸送量は2億8154万トンに達し、前年同月を668万トン上回っている。1日平均の貨物積載車両は14万8446両で、前年同月に比べて3244両増えた。1日平均の石炭輸送量が2月比で5.1％増加したほか、化学肥料など農業関連物資の輸送量も40％増加した。
　一方、鉄道分野の固定資産投資額は、1〜3月に28.6％減少。1〜2月の31.7％減からは落ち込みが改善したものの、大幅な減少が続いた。国家鉄路集団発表の投資額も21％減と、20％を超えて落ち込んだ。
　4月30日から5月5日にかけた労働節（メーデー）連休の全国鉄道旅客数は延べ3385万人どまり。1日平均では564万人と、1453万人を記録した前年の4割程度に低迷している。全国の有名観光地で入場制限が実施されるなど、旅行市場の回復は道半ばだ。


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