【亜州ビジネス編集部】　中国自行車協会によると、2020年6月の自転車輸出台数は559万2000台に拡大し、前年同期比30.5％増と前月に続いて2ケタ成長を達成した。1〜6月にかけた上半期累計は新型コロナウイルス流行の影響で9.9％減の2332万8000台に低迷したものの、足元で急回復を遂げている。人民日報海外版が25日報じた。
　輸出回復の背景には、欧州で新型コロナへの感染を避けるために自転車が交通手段として見直されている事情がある。英仏伊では政府が自転車利用の奨励に乗り出した。一定額以上の自転車購入に補助金を支給している。
　また、中国が自転車生産大国として力をつけたことも要因だ。19年の生産台数は自転車が6500万2000台、電動自転車が3609万3000台に達している。過去からの累計で160カ国・地域に概算10億台を輸出した。強みはコスト競争力で、自社ブランド「SAVA」で1000米ドル（約10万6000円）以上のハイエンドカーボンフレーム車を展開する広東省の恵州薩瓦自行車は、「同じパーツ構成の場合、海外製品は50％高額になり、2倍もあり得る」と指摘している。
　同社は新型コロナの終息後も自転車輸出の拡大は続くとみている。サイクリング愛好家は増え続け、多機能かつ高性能なモデルがさらに注目されるとの予測だ。　


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