中国が香港に対する統制を強化する「香港国家安全維持法（国安法）」の施行を受け、米トランプ政権の一部で香港ドルの米ドル・ペッグ制を見直すべきとの声が上がっているようだ。8日付の外電報道によると、トランプ政権は国安法施行を受け、複数の制裁案を検討中。その一つとして、トランプ大統領の側近の一部は、香港のペッグ制を弱体化させることを検討しているという。
　報道によれば、香港地場銀行の米ドル購入を制限するなどの方法を通じ、ペッグ制に打撃を与えることを検討している。国安法支持を表明したHSBC（5/HK）などがターゲットとなる格好だ。このほか、香港との犯罪者引き渡し条約の破棄、香港警察との協力打ち切りなどの制裁案が浮上しているようだ。ただ、ペッグ制の弱体化を図る案については、米政権の一部で強く反対する声もあるという。同措置によって打撃を受けるのは中国ではなく、香港地場銀行と米国だけになるとの懸念があるためだ。


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