全国工業企業の利益総額は2020年7月、前年同月比19.6％増の5895億1000万人民元（約9兆706億円）に伸びた。プラス成長は3カ月連続。増加率は前月の11.5％から8.1ポイント拡大している。1〜7月の累計では前年同期比8.1％減の3兆1022億9000万人民元とマイナスが続くが、減少率は1〜6月の12.8％から4.7ポイント縮小した。中国国家統計局が27日に報告した。
　新型コロナウイルス流行を受けて、工業企業の利益総額は今年1〜2月に前年同期比で38.3％減少。現行の統計が遡れる2010年以降で、最大の落ち込みを記録していた。ただ、その後は徐々に下げ幅が縮小し、5月にはプラス成長を回復。統計局の専門家によると、7月は◆業績改善した業界の増加、◆自動車、電子など重点業界の増益率拡大――といった要因により利益の伸びが加速した。
　経営形態別では、国有企業・国有持株会社の1〜7月利益が23.5％減の7838億1000万人民元、株式制企業が9.0％減の2兆2090億6000万人民元、外資系企業（香港・台湾・マカオ資本を含む）が3.4％減の8586億8000万人民元、私営企業が5.3％減の8883億4000万人民元で推移した。
　業界別では、41種のうち12種で増益、29種で減益。増益業界は1〜6月の9種から増加した。増益業界では、コンピューター・通信・その他電子設備製造が28.7％、専用設備製造が24.1％、農業副食品加工が20.1％などと高い伸びを示した。半面、石油・天然ガス採掘が72.1％、化学原料・化学品製造が27.6％、自動車製造が5.9％、電気機器・器材製造が4.0％ずつ減少。ただ、自動車業界は7月単月で125.5％増益となり、増加ペースは6月の16.9％から大幅に加速している。


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