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  ニュース     2019/12/16 18:59

中国:北京市「自動運転実験」細則公布、保険加入など義務付け 無料記事

 自動運転の公道走行実験を申請するための実施細則が北京で公布された。「実験中は人による運転へ瞬時に引き継げるようにする」といった安全対策や、1台当たり最低補償額500万人民元(約7830万円)の交通事故責任保険に加入することなどを盛り込んでいる。北京市交通委員会、北京市公安局公安交通管理局、北京市経済情報化局が連名で13日、「北京市自動運転車両道路テスト管理実施細則(試行)」の通知・細則として発表した。 
 自動運転車の公道実験は、ドライバーが乗車した状態での実施を義務付け。ドライバーには、50時間以上の実車訓練と、3年以上の無事故・無違反運転歴を要件として求めた。志願者を募った上で、ドライバー以外の人を乗せた状態での走行を認める。実験実施主体に対して同乗者全員の保険加入を義務付けた。適切な賠償能力を確保するよう求めている。
 実験車両に対しては、政府認定の閉鎖道路で一定距離の実車走行、またはシミュレーション走行を終了していることを公道実験の要件として規定。同一ロットで生産した複数車両を公道実験に投入する場合は、最低でも合算5000kmの走行テストを事前に終了していることを要求した。うち1車当たりの実験距離は最低100キロkmに設定する。かつ少なくとも1台の実験走行距離が1000kmに到達していなければならないと規定した。
 このほか、信号無視や逆走といった行政・刑事罰の対象となるような著しい交通違反を行った場合や、重傷・死亡事故または車両破損といった重大事故を招いた場合は、公道実験の中止を命じる。交通違反や交通事故の責任は、実験の実施主体にある旨を明示した。
 北京市は自動運転実験の先進都市。テスト向け開放道路、実験距離で全国TOPにある。同市交通委員会などは今年6月28日、自動運転実験道路に関する中国初の地域ルール「北京市自動運転車両試験道路管理弁法(試行)」を公布した。
 自動運転車の走行テストが許可された道路は、北京市内全体で44本の総延長123km。うち24本の74.4km(60.5%)は亦荘開発区に集中している。また、房山区竇店鎮の北京ハイエンド製造基地エリアには、中国初の「5G自動運転モデル区」が設けられている。当初の道路延長は2.2km。自動運転車両を含む次世代カー「ICV」に関し、北京市は22年までにテストエリアを500平方kmに拡大する方針だ。開放道路を総延長2000kmにまで拡大する。


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