中国で新型コロナウイルスの感染拡大による消費停滞が続いている。中国国家統計局は17日、2020年3月の小売売上高について、前年同月比15.8％減の2兆6450億人民元（約40兆2833億円）に縮小したと報告した。市場予想（10.0％減）以上の落ち込みとなっている。1〜2月実績は20.5％減だった。

　うち自動車製品を除く小売売上高は15.6％減の2兆3841億人民元に細った。一定額を超える消費品の小売売上高は15.0％減の9984億人民元。エリア別の小売売上高は、都市部が15.9％減の2兆2974億人民元、農村部が15.1％減の3476億人民元だった。

　小売売上高の内訳は、飲食が46.8％減の1832億人民元（うち一定規模を超える販売単位は46.7％減の390億人民元）、商品販売が12.0％減の2兆4618億人民元（うち一定規模を超える販売単位は12.9％減の9594億人民元）。穀物・油脂・食品、飲料、薬品、日用品、オフィス機器、通信機材が伸びる一方で、酒・たばこ、衣料・靴・帽子・紡織品、化粧品、宝飾品、自動車などの下げが目立つ。うち自動車は18.1％減少している。

　1〜3月の全国累計では、前年同期比19.0％減の7兆8580億人民元（約119兆6773億円）だった。減少率は市場予想（12.5％）を大幅に上回る一方、1〜2月実績（20.5％）からは縮小している。うち自動車製品を除く小売売上高は17.7％減の7兆2254億人民元に縮小した。

　一定額を超える消費品の小売売上高は20.5％減の2兆7049億人民元。うち実物商品のネット通販は、全国で5.9％増の1兆8536億人民元に伸びた。小売売上高に占める商品ネット通販額の比率は23.59％となっている。

　またエリア別の小売売上高は、都市部が19.1％減の6兆7855億人民元、農村部が17.7％減の1兆725億人民元だった。

　小売売上高の内訳は、飲食が44.3％減の6026億人民元（うち一定規模を超える販売単位は41.9％減の1278億人民元）、商品販売が15.8％減の7兆2553億人民元（うち一定規模を超える販売単位は18.9％減の2兆5771億人民元）。

　穀物・油脂・食品、飲料、薬品を除き軒並み減少した。なかでも酒・たばこ、衣料・靴・帽子・紡織品、宝飾品などの下げが目立つ。自動車は30.3％減と不振が続く。

　商品販売の内訳は、穀物・油脂・食品が12.6％増の3858億人民元、飲料が4.1％増の468億人民元、酒・たばこが14.0％減の846億人民元、衣料・帽子・履物・刺しゅう・紡織品が32.2％減の2252億人民元、化粧品が4.2％減の636億人民元、宝飾品が37.7％減の429億人民元、日用品が4.2％減の1319億人民元、家電・映像機器が29.9％減の1389億人民元、薬品が2.9％増の1208億人民元、オフィス機器が3.4％減の659億人民元、家具が29.3％減の248億人民元、通信機材が3.6％減の1062億人民元、石油・石油製品が23.5％減の3627億人民元、自動車が30.3％減の6326億人民元、建築・内装材が23.9％減の178億人民元などで推移している。


内容についてのお問い合わせは＜info@ashuir.com＞まで。