中国国家衛生健康委員会は1日、新型コロナウイルスの無症状感染者数を発表した。隔離中の無症状感染者は3月31日時点で1367人となり、累計の感染者全体（8万1554人）に占める割合は小さい。ただ、国内外の他機関が発表した推計値とは大きな差がある状況だ。台湾メディアが伝えた。

　香港大学と広東省の研究結果では、中国の無症状感染者は感染者全体の40％を占める。3月20日発行の科学誌ネイチャーに掲載された論文では、無症状感染者と軽症者が感染者全体に占める割合は60％に達すると指摘された。また、香港紙サウス・チャイナ・モーニング・ポストは3月23日、中国の内部文書をもとに、無症状感染者は2月末の時点で4万3000人に上ったと報じている。

　上海の復旦大学付属華山病院感染科の張文宏主任は、「現在の最大のリスクは無症状感染者だ」と指摘。迅速に検査しないと、爆発的な市中感染が起きると警告した。

　国家衛生健康委員会の発表によると、3月31日に新たに増えた新型コロナ感染者は36人。うち35人が海外で、1人が国内（広東）で感染した。新たに増えた死者は7人（湖北が6人、上海が1人）。疑い例は26人で、いずれも海外で感染した可能性があるという。

　1日午前0時（現地時間）時点で、現在治療中の患者は2004人（うち重症は466人）。累計患者数は8万1554人、死者数は3312人となった。


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