中国の中堅自動車メーカー、安徽江淮汽車集団に対し、ドイツのフォルクスワーゲン（VW）が出資を計画しているようだ。江淮汽車集団の株式50％を35億人民元（約530億円）以上で取得する方針。双方は現在、交渉の最終段階にあるという。外電が27日、消息筋情報として伝えた。

　VWはさらに、車載バッテリー大手の国軒高科（002074/SZ）にも出資する予定。新株と旧株の取得によって国軒高科の株式27％を確保し、筆頭株主に浮上する見込みだ。VWが中国のバッテリーメーカーに直接出資するのは、これが初めてという。

　江淮汽車集団に関しては現在、VWと中国で合弁事業（江淮大衆汽車）を展開。共同で電気自動車（EV）の開発を進めている。今回の報道によると、VWは江淮汽車集団への資本参加を終えた後、同集団に新たに資金を投入し、次世代EV向けプラットフォーム「MEB」を活用して生産能力を引き上げる計画だ。

　国軒高科については、増資を通じて新株を取得するほか、現筆頭株主の珠海国軒などから一部株式を買い取り、株式27％を確保する予定という。なお、国軒高科は26日引け後、戦略投資家の受け入れを予定していると表明。深セン市場での株式売買を一時停止している。

　一連の報道を受け、27日の上海市場では、江淮汽車集団傘下の江淮汽車（600418/SH）が後場に動意付く展開。株価が上昇し、一時ストップ高を付けている。



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