ニュース 2020/03/05 19:06
中国:操業再開で新型コロナ感染再拡大の恐れ、当局ジレンマ
リスク管理・社会
中国で新型コロナウイルスの感染拡大ペースが鈍化する中、中国国有企業の大半が事業を再開した。海外のアナリストによると、人々の往来と接触が増えるため、感染拡大が再び加速することは不可避な状況だ。中国当局は「感染拡大防止」と「景気下支え」という2つの任務の間でジレンマに苦しんでおり、情報隠ぺいなどの恐れが指摘されている。海外メディアが伝えた。
中国国営メディアによれば、中央企業(中央政府直属の国有企業)96社と傘下企業の管理部門は2月3日までに、事業の正常化を回復。2月26日までに、中央企業の子会社4万8000社のうち97.9%が操業を再開した。
これに伴い、多くの都市で交通規制や外出規制が緩和された。ただ、専門家などの間では、感染の再拡大を懸念する声が多い状況。シンガポール・リークアンユー公共政策学院研究員の唐安竹氏は、「ビジネス活動、特に工場の再開で人々の移動と接触が増えるため、再び感染が拡大するのは間違いない」と話している。
唐氏によると、中国指導部が「感染拡大防止」「景気下支え」という2つの矛盾した指示を出しているため、当局者はジレンマに陥っている。唐氏は「最もあり得る結果は、地方政府の当局者が保身のため、経済統計の数字を水増しすることだ」と述べた。
このほか、外資の産業移転が起きないよう、中央・地方政府ともに実際の感染状況を隠ぺいする可能性があるとの指摘も出ている。また、地方政府が発表する事業の再開状況も、誇張されている可能性があるという。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
中国国営メディアによれば、中央企業(中央政府直属の国有企業)96社と傘下企業の管理部門は2月3日までに、事業の正常化を回復。2月26日までに、中央企業の子会社4万8000社のうち97.9%が操業を再開した。
これに伴い、多くの都市で交通規制や外出規制が緩和された。ただ、専門家などの間では、感染の再拡大を懸念する声が多い状況。シンガポール・リークアンユー公共政策学院研究員の唐安竹氏は、「ビジネス活動、特に工場の再開で人々の移動と接触が増えるため、再び感染が拡大するのは間違いない」と話している。
唐氏によると、中国指導部が「感染拡大防止」「景気下支え」という2つの矛盾した指示を出しているため、当局者はジレンマに陥っている。唐氏は「最もあり得る結果は、地方政府の当局者が保身のため、経済統計の数字を水増しすることだ」と述べた。
このほか、外資の産業移転が起きないよう、中央・地方政府ともに実際の感染状況を隠ぺいする可能性があるとの指摘も出ている。また、地方政府が発表する事業の再開状況も、誇張されている可能性があるという。
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