通信機器・設備メーカー大手の中興通訊（ZTE：763/HK）はこのほど、世界全体で累計46件の第5世代（5G）通信サービス商用契約を獲得したと宣言した。中国を含むアジア・太平洋のほか、欧州、中東などの地域で70余りの通信キャリアと提携関係を構築。5G規格に必要な特許についても、その保有数が世界3位に位置する点に言及し、世界の5G市場での自社の存在感をアピールしている。香港メディアが26日伝えた。

　ZTEは昨年11月の時点で、5G設備納入契約が35件に達したと報告にしていたことから、その後3カ月で新たに11件の契約を積み上げた計算だ。これまでの報道によれば、競合他社では華為技術（ファーウェイ）が91件、エリクソンが81件、ノキアが67件の5G商用契約を獲得している。

　さらに同社は、独連邦経済エネルギー省（BMWi）がまとめたデータを引用する形で、自社の5G規格関連特許の保有数が2561件に達し、世界3位にランクインしている点に言及。また、スマートフォンを含む5G対応端末を2020年内に多数投入する予定とした。

ZTEは自主ブランドの各種通信機器、端末を生産。中国移動、中国聯通、中国電信など、国内通信キャリアを大口顧客に持つ。新事業開拓にも意欲。14年9月、東風汽車グループと提携し、EVバス向けワイヤレス充電の実用化を目指すと発表。16年7月には、子会社の中興智能汽車(ZTEスマートオート)を通じ、広東省に拠点を置くEVバスメーカーの珠海広通客車を買収した。


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