中国で油圧ショベルの販売が引き続き好調だ。業界団体の中国工程機械工業協会によると、主要メーカー25社の内外販売台数は今年7月に前年同月比54.8％増の1万9110台に拡大。増加率は前月（62.9％）に比べてやや鈍化したものの、高い伸びが続いている。プラス成長は5カ月連続だ。複数メディアが12日伝えた。

　今年2月は新型コロナウイルスの流行が建機需要に影響したが（同月販売台数は前年同月比50.5％減の9280台）、その後は国内各地で遅れていた工事が再開。更新需要の高まりもあり、油圧ショベルの需要が膨らんでいる。例年7月は油圧ショベル販売の閑散期に当たるが、インフラ建設や不動産開発の加速が追い風となっている状況だ。

　地域別の7月販売台数は、国内が59.5％増の1万6253台、輸出が32.5％増の2857台だった。1〜7月の累計では、全体の販売台数が前年同期比26.7％増の18万9535台。うち国内が27.5％増の17万2146台、輸出が20.0％増の1万7389台に伸びた。7月時点の累計販売台数は、前年通年の8割の水準に達しており、今年も過去最多記録の更新がほぼ確実視されている。

　市場関係者の間では、年末にかけて油圧ショベル販売の高成長が続くとの見方が多い。特に海外でコロナ禍が落ち着き、工事が再開される中、輸出の伸びが加速する可能性が指摘されている。

　中国の油圧ショベル販売はここ数年にわたり好調を持続。年間の内外販売数は2019年に前年比16％増の23万5693台に達し、2年連続で過去最高記録を更新した。インフラ投資や不動産開発投資の拡大に加え、更新需要の高まりが建機販売の増加につながった格好。10〜12年に購入された油圧ショベルが更新のタイミングを迎えているという。


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