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  ニュース     2020/02/20 18:59

中国:指標金利「LPR」3カ月ぶり引き下げ、緩和余地なお残る 無料記事

 中国人民銀行(中央銀行)は20日、銀行貸し出しの新たな指標となる最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」の1年物を4.15→4.05%(↓0.10ポイント)に引き下げた。住宅ローン金利の指標となる5年物LPRについても、4.80→4.75%(↓0.05ポイント)に引き下げている。新型コロナウイルスの感染拡大による景気への影響が懸念される中、実質的な利下げで実体経済を下支える狙いだ。

 人民銀は今週17日に実施した「中期流動性ファシリティ(MLF)」で、1年物金利を3.25→3.15%(↓0.10ポイント)に引き下げている。MLF金利はLPRの指標となることから、市場では「LPR引き下げの可能性も高まった」と指摘されていた。

 市場関係者の間では、今後も金融緩和の余地が残るとの見方が優勢だ。うち長城証券のアナリストは、年内にさらに0.30ポイントのLPR引き下げが実施されると予想。ほか国金証券のアナリストは、預金準備率の追加引き下げ(2〜3回)を見込んでいる。

 企業の資金調達コストを引き下げるため、人民銀は2019年8月から事実上の貸出基準金利となるLPRの公表を開始(毎月20日に公表される)。従来のLPR算出方法を見直し、MLF金利に緩やかに連動するようにした。うち1年物LPRは“実質的な政策金利”とも呼ばれ、制度の見直し以降、19年8月、9月、11月、20年2月の計4回引き下げられている。

 返済30年の住宅ローン100万人民元(約1589万円)を消費者が借り入れた場合、金利の支払い総額が1万864人民元減る計算。0.05ポイント低下することで、月額約30人民元の負担が軽減される。


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