中国の民間自動車メーカー、吉利汽車HD（175/HK）が韓国同業の双竜（サンヨン）自動車を買収する――との観測が浮上している。複数の海外メディアが19日、消息筋情報として伝えたもの。サンヨンは現在、インドのマヒンドラ・アンド・マヒンドラ（M＆M）傘下にあるが、マヒンドラは販売不振に苦しむサンヨンの切り離しを検討中という。ただ、これらの報道に対して吉利グループの幹部は「（買収）計画はない」と回答している。
　1954年設立のサンヨンは、SUV（スポーツ用多目的車）を主力とする自動車メーカー。2011年、マヒンドラに5225億ウォン（約460億円）で買収された。マヒンドラは現在、サンヨン株74.65％を保有する。報道によれば、サンヨンの経営は振るわず、13四半期連続で赤字を計上。今年1〜5月の国内販売台数は前年同期比35％減の3万1110台だった。
　中小型車に強みを持つ吉利汽車は、「吉利」「帝豪」「遠景」「自由艦」「金剛」「熊猫」などの自主ブランドを生産・販売する。近年はSUVの「吉利博越（Geely Boyue）」などが人気。寧波、済南、成都など中国に9カ所の生産拠点を置く。17年12月に新ブランド車「Lynk & Co」を投入した。


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