中国で高騰していた豚肉価格が落ち着きを見せている。商務部が3日発表した最新データによると、先週（11月25日〜12月1日）の豚肉卸価格は1キロ当たり42.35人民元（約650円）となり、前週比で3.0％下落した。4週連続で低下傾向を示している。農業農村部のデータでも、12月1日時点で1キロ当たり41.48人民元とピークを付けた11月1日の52.40人民元から20.8％下落した。
　農業農村部・畜牧獣医局の楊振海局長は、各種の支援策によって養豚業者の生産意欲が回復したと説明している。繁殖母豚の飼養頭数は10月に前月比で0.6％増加し、19カ月ぶりにプラス成長に転じた（豚全体の飼養頭数は0.6％減）。11月のデータはまだ出ていないものの、豚全体でも増加に転じる可能性が高いという。
　豚肉の値下がりに伴い、鶏肉や牛肉、羊肉など代替品の価格も下落している状況だ。商務部のデータによると、先週時点で鶏肉（丸鶏）、牛肉、羊肉の卸価格は1キロ当たり19.50人民元、67.95人民元、63.49人民元となり、前週比でそれぞれ3.2％、0.3％、0.2％下落した。
　中国ではアフリカ豚コレラの流行を受けた供給引き締まりを受け、豚肉の価格が高騰。鶏肉や牛肉、羊肉などにも値上がりが波及していた。国家統計局が発表した10月の消費者物価指数（CPI）データでは、豚肉価格が前年同期比で約2倍に上昇している。


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