中国の新車販売市場で、ディーラー在庫の高止まりが持続している。中国汽車流通協会が4月7日に報告した2020年4月の「自動車ディーラー在庫早期警戒指数（VIA）」は56.8に低下（＝改善）。前月（59.3）比で2.5ポイント、前年同期（61.0）比では4.2ポイントずつ改善した。ただ、依然として警戒ラインの50を上回る水準で推移し、2018年1月以来、28カ月連続で50を超えている。
　カーディーラーに向かう客足は戻りつつあるものの、依然として前年同期の水準に届いていない。新型コロナウイルスの感染拡大が抑えられるなか、政策的な車消費刺激策、カーディーラーによる販売促進強化（値下げ）などが新車販売市場を支えたという。
　エリア別では、北部が57.1、東部が53.7、西部が66.0、南部が60.1となっている。それぞれ前月比で3.9ポイント低下、6.6ポイント低下、16.9ポイント上昇、9.4ポイント上昇した。
　ブランド別では、中国自主ブランドの在庫圧力が前月比で強まる一方、輸入車・高級車、合弁ブランドはそろって改善した。4月のブランド別在庫圧力は、輸入車・高級車が前月比6.8ポイント低下の48.9、合弁ブランドが3.0ポイント低下の57.2、中国自主ブランド車が6.4ポイント上昇の67.7ポイントとなっている。
　VIAはPMI（製造業購買担当者景気指数）の算出法と類似。50を下回ると自動車在庫が適正レベルにあることを示す。逆に数値が高いほど、需要の低迷、在庫圧力の上昇、経営圧力の増大を示唆する。


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