今年の電力消費は、中国全体で前年比2〜3％増の7兆3800億〜7兆4500億キロワット時（kWh）規模にとどまる見通しだ。送電網と新たに接続される発電設備の総量量は1億2000万キロワット（kW）を想定する。このうち「非化石」の新設電源は4分の3を占める見込み。非化石電源の総容量は、2020年末時点で全体の43.6％（9億3000万kW）にまで拡大するとみられている。発電業界団体の中国電力企業聯合会が12日に発表した「中国電力行業年度発展報告2020」に記された。
　消費量の伸びは一段と低下すると予測している。19年の電力消費動向を振り返り、中国全体で前年比4.4％増の7兆2485億kWhに停滞したと報告した。増加率は18年より4.0ポイントも低下している。1人当たりの電力消費は、前年比で241kWh（4.9％）多い5186kWhに拡大した。
　一方、19年の発電量は4.7％増の7兆3266億kWhで推移している。増加率は前年比で3.6ポイント鈍化した。うち非化石電源の発電量は、10.6％増の2兆3927億kWに上る。発電設備全体に占める比率は、1.7ポイント高い32.7％にまで拡大した。
　発電時の汚染物質排出量も減少しつつある。前年比で煤塵が12.2％減の18万トン、二酸化イオウが9.7％減の89万トン、窒素酸化物が3.1％減の93万トンにまでそれぞれ削減された。
　また、送電網と新たに接続された発電設備の容量は1億500万kW相当。前年比で2285万kW減少したという。
　主要な電力企業の投資額は1.6％増加した。全国で8295億人民元（約12兆5500億円）に達している。19年末の総資産は前年同期比5.4％増の15兆1253億人民元に達した。
　電力企業の海外投資は19年通年で32件を数えている。直接投資額は26.4％減の42億6000万米ドルに細った。


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