今年1〜5月にかけた自動車の輸出台数は、前年同期比16.9％減の37万7000台に落ち込んだ。輸出額も5.5％減の387億1000万人民元（約5850億円）に低迷している。商務部が15日に発表した「中国対外貿易形勢報告（2020年春季）」で明らかにされた。
　輸入もマイナス成長で推移している。5カ月の自動車輸入は、36.9％減の27万8000台に縮小した。金額は31.3％減の928億8000万人民元に細っている。
　1〜5月にかけた車部品の貿易動向は、輸出が14.3％減の1141億1000万人民元、輸入が12.4％減の787億5000万人民元となった。
　商務部はまた、世界全体の新車販売が低迷期を迎えていると報告。2019年の世界車販売は、前年比410万台減の9030万台に縮小したと説明した。今年第1四半期の販売台数に関しても、中国で42.4％、イギリスやフランスでも30％以上も減少したと指摘。ただ、中国では回復期に入った可能性もあるとの見方を示した。4月の国内市場について、前年同期比で生産台数が2.3％、販売台数が4.4％ずつ拡大したと紹介している。
　調査会社のベーカーマッケンジーによれば、今年通年の世界新車販売は前年比で29％減少する見通し。主要エリアのマイナス成長率は、中国で15％、米国や欧州で18〜36％が想定されるという。


内容についてのお問い合わせは＜info@ashuir.com＞まで。