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  ニュース     2021/06/02 19:00

中国:広州市の大規模PCR検査場稼働、1日当たり3万件処理 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】5月末から新型コロナウイルス感染が再流行している広東省広州市で、ドーム型の大規模実験室「狩鷹号」が1日から供用開始された。ドーム1基当たりの1日当たり検体処理数は3万本(件)に達する。今後も増設し、同市やその周辺エリアのPCR検査処理能力を引き上げる予定だ。南方都市報が1日付で伝えた。

 広州体育館(スタジアム)内に設置した狩鷹号は、ドームテント状の空間を擁し、全天候型で毎日24時間稼働する。1基当たりの面積は210平方メートル。1日時点で合計4基を設営し、3日にはさらに3基を追加投入する。周辺地域のコンテナ式移動検査場との処理能力を合算すると、最大26万本まで処理能力が引き上げられる見込み。24時間内にPCR検査結果が判明する。3万本の検査にはこれまで48人の人的コストが必要だったが、自動化設備を導入した狩鷹号では40人まで省力化した。

 広州実験室、国家呼吸センター、広州呼吸健康研究院などの技術指導を受けて、臨床検査機関の金域医学(KingMed:603882/SH)が運営を担当する。試験管のマーキングや試剤の投入など人手に頼る部分は残るものの、最も時間がかかるDNA増幅作業や検査リポート作成などは自動化された。

 変異株の強い感染力などを鑑み、広東省ではすでに広州市、深セン市、仏山市などで全域の全員検査を実施している。検査処理能力の向上は不可欠だ。

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